第12回日本再生医療学会総会
3月21日~23日までパシフィコ横浜で第12回日本再生医療学会総会が開催されました。今回は初日の21日に、「皮膚(毛包)一般口演」と、「毛髪再生の最先端」と題したパネルディスカッション、そしてペンシルバニア大のGeorge Cotsarelis先生をお迎えした基調講演、ポスター発表では5演題が毛髪関係と、毛髪に関するセッションが多く、再生医療において毛髪再生が以前よりもさらに注目されていると感じられました。しかしながら、まだマウスを使っての研究段階が多く、ヒトへの応用方法を様々な角度から探っているようです。
私たちのグループからは、城西クリニックの小山太郎医師が「伸展刺激が毛乳頭細胞に与える影響の解析-毛髪再生医療におけるメカノバイオロジーの可能性-」と題した発表を行いました。毛を構成する重要な細胞である毛乳頭細胞、これに伸展刺激を与え、遺伝子発現の変化を評価していくという、日本医科大学形成外科と城西クリニック、アンファー株式会社による共同研究についての発表でした。
さらに、私たちのグループの医師が所属するNPO法人フューチャー・メディカル・ラボラトリー(F.M.L.)の井上肇事務局長(聖マリアンナ医科大学准教授)が座長を務めた「皮膚・粘膜」のポスター発表では、聖マリアンナ医科大学の渡部雄一特任助教が「発毛における時計遺伝子BMAL1の機能解析」と題したポスターで、時計遺伝子が発毛に関わっている可能性があると発表されました。
今後もF.M.L.では、国内外の再生医療研究に注目しながら、さらによりよい治療方法の研究を続けてまいります。