ミノキシジル
一般用医薬品で
効果効能として
「発毛※」が
認められた成分
※壮年性脱毛症における
ミノキシジルは毛包に直接作用して、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって、作用を示します。
薄毛に悩む方々が「生える」というゴールに近づくため、 研究論文や学会発表されたエビデンスに基づく信頼のおける「ミノキシジルの効果を高める方法」を中心に、「発毛効果を上げる補助的アプローチ」「AGA予防のためのライフケア」も併せ、3つをまとめたのが【Dクリニックメソッド】です。
一般用医薬品で
効果効能として
「発毛※」が
認められた成分
ミノキシジルは毛包に直接作用して、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって、作用を示します。
| 作用 | ||
|---|---|---|
| 作用点 | ①休止期毛包から 成長期（初期）毛包への 移行促進作用。 |
②成長期（初期）毛包 から 成長期（後期）毛包への 移行促進及び維持作用。 |
| 毛髪 | 新しい毛の発毛を 促進させます。 |
毛髪の成長を 促進させます。 |
| 毛包 | 休止期の毛包に 作用して、活性化 させます。 |
小さくなった毛包を 大きく成長させます。 |
※ミノキシジルは皮膚に浸透すると表皮細胞の硫酸転移酵素の作用で硫酸ミノキシジルに変化して効果を示します。
出典：Buhl AE, et al., J Invest Dermatol., 95(5):553-557(1990)より改変
※ノーザンブロット解析ではラット、マウスともに視床下部において自由摂食時より絶食時の方が硫酸転移酵素の遺伝子発現が高いことを示されました。
出典：Li YJ, et al., J Biol Chem.,277(11):9069-9076(2002)より改変
ミノキシジルはプロドラックのため、皮膚において硫酸転移酵素により硫酸ミノキシジルに変化してはじめて効果を示します。その代謝作用を及ぼすのが皮膚にある硫酸転移酵素です。この実験によると餌を十分に食べているラットやマウスと、空腹のそれらを比べると空腹の方が硫酸転移酵素の遺伝子発現が高かったと報告しています。すなわちミノキシジルを塗るときは空腹時の方が硫酸転移酵素の量が増えるため、ミノキシジルが効果的に働くことを示唆しています。
※AGAと運動強度の相関を統計学的に解析した結果、激しい運動を日常的にしている人での相関はみられませんでした。
出典：Choi J et al., Ann Dermatol.,29(4):513-516(2017)より改変
この疫学調査では、AGAと運動について統計学的に調査しています。AGAの発症と運動について軽い運動では活性酸素の増加に繋がり、それがAGAの悪化をもたらす可能性がありますが 、激しい運動を行っている人においてAGAの人とAGAではない人との差がないことから、激しい運動はAGAの悪化の原因にならないことを示していると言えます。
| アミノ酸 | 構成比（％） |
|---|---|
| シスチン | 17.2 |
| グルタミン酸 | 13.8 |
| アルギニン | 9.1 |
| トレオニン | 7.6 |
| セリン | 6.9 |
| プロリン | 6.7 |
| ロイシン | 6.5 |
| バリン | 5.6 |
| アスパラギン酸 | 4.9 |
| イソロイシン | 4.8 |
| グリシン | 4.1 |
| アラニン | 2.8 |
| フェニルアラニン | 2.5 |
| リジン | 2.5 |
| チロシン | 2.4 |
| ヒスチジン | 0.9 |
| メチオニン | 0.9 |
| トリプトファン | 0.8 |
※毛母細胞をグルタミン酸、アルギニン、トレオニン、シスチン、セリンを含まない培地で培養した結果、シスチンを含まない培地で毛母細胞の強い増殖抑制が見られました。また、アルギニン、トレオニンにおいても増殖抑制が見られました。
引用：18th European Hair Research Society（2018）アンファー発表データ
この研究から髪の毛をつくる毛母細胞が増殖する場合、その材料としてシスチンが多く使われることが分かりました。このことから髪を生やしたり健康な髪を維持するには、シスチンを主としたアミノ酸を摂取することが大切だと言えます。
| 作用の可能な メカニズム |
効果のエビデンス | |
|---|---|---|
| カフェイン | ホスホジエステラーゼを抑制し、cAMPレベルを増強することで、細胞代謝を誘導し、細胞増殖が促進される | 基礎研究と臨床試験にて効果を示した |
※カフェインにはcAMPレベルを高め、細胞代謝を誘導するホスホジエステラーゼを刺激する作用があります。また基礎研究および人での臨床試験で発毛効果がある事が示されています。
出典：Famenini S et al., J Drugs Dermatol.,13(7):809-812(2014)より改変
※お茶に含まれるEGCG（エピガロカテキンガレート：カテキンの1種）は毛乳頭細胞の増殖作用を有することから、ヒトの毛髪の成長に寄与することが示唆されます。
出典：Kwon OS et al.,Phytomedicine.,14(7-8):551-555(2007)より改変
上記の研究からコーヒーに含まれるカフェインやお茶に含まれるカテキンは髪の毛に対して良い影響を及ぼすことが示されています。 何事もそうですが摂取のしすぎは逆方向に働くことがありますが、適度な量の嗜好品は髪にとっても身体にとっても良い働きをすると言えます。
| 治療効果 | 治療 | |
|---|---|---|
| フィナステリド
1mg/日 |
ノコギリヤシ
320mg/日 |
|
| わずかに減少 | 5(10%) | 5(10%) |
| 不変 | 11(22%) | 26(52%) |
| わずかに増加 | 30(60%) | 19(38%) |
| 中等度増加 | 3(6%) | 0(0%) |
| 著明に増加 | 1(2%) | 0(0%) |
※この研究は、フィナステリドと比較することにより、AGAの治療におけるノコギリヤシの有効性を示しています。軽度から中等度のAGAと診断された100人の男性患者を対象にノコギリヤシ飲んだグループとフィナステリドを飲んだグループで比較をしました。フィナステリドは、より効果的でしたが、ノコギリヤシもAGAの改善につながる可能性があることが示されました。
出典：Rossi A et al., Int J Immunopathol Pharmacol.,25(4):1167-1173（2012）より改変
| 経過週 | 毛髪数/2.54㎠ |
|---|---|
| 0週 | 1736.369 |
| 12週 | 1795.854 |
| 24週 | 1821.715 |
| 経過週 | 毛髪の太さ |
|---|---|
| 0週 | 45.174μm |
| 12週 | 48.316μm |
| 24週 | 46.291μm |
※この研究はAGAの治療のためのノコギリヤシ抽出物を含有する外用の有効性を評価する試験です。50人（20～50歳）の男性ボランティアがノコギリヤシ含有の外用を24週間使用しました。その結果、ベースラインと比較して12週および24週で毛髪の数および毛髪の太さは有意に増加しました。
出典：Wessagowit V et al.,Australas J Dermatol.,57(3):e76-e82(2016)より改変
※男性ホルモンのテストステロンは毛根やその周辺で5αリダクターゼという酵素により、ジヒドロテストステロンに変化して、この物質が毛の成長をさまたげます。この現象がヘアサイクルに悪い影響を与え、AGAが発症します。
上記2つの研究によりノコギリヤシは内服でも外用でも効果があることが示されています。従来からノコギリヤシの抽出物は、5αリダクターゼを阻害することが前立腺肥大症に対する有効性を示す文献などで論じられており、AGAに対しても5αリダクターゼ阻害作用による改善効果であることが推測されます。
※ミノキシジルによって効果が出る患者と出ない患者の比較をしてみると前者では、ミノキシジルを硫酸化する硫酸転移酵素の活性が高いことがわかりました。
出典：Goren A et al., Dermatol Ther.,28(1):13-16（2015）より改変
※カッコンエキスおよびゲンチアエキスを加えると表皮細胞での表皮細胞の硫酸転移酵素遺伝子の発現が確認されました。さらに硫酸転移酵素遺伝子発現量は濃度依存的に増加しました。
引用：18th European Hair Research Society（2018） 岩手医大, メンズへルスクリニック東京, アンファー発表データ
ミノキシジルはプロドラックのため、体内に吸収されると硫酸転移酵素によって硫酸ミノキシジルに変化して発毛効果を示します。硫酸転移酵素の活性には個人差があり、活性が高い人はミノキシジルが良く効きますが、低い人は効き目が悪いことが分かっています。そのためその活性を高める成分を頭皮に投与することでミノキシジルの効果を高めることが可能であると推測されます。
A）ラット皮膚では毛包、頭皮ともに乾いた皮膚より湿った皮膚の方が浸透したミノキシジルの量が多く、塗布してからの時間が長ければ長いほど多くなっています。特に、毛包では開始120分後で浸透したミノキシジル量は乾いた皮膚のおよそ5倍でした。
B)人間の皮膚に近いブタの皮膚でも同様に毛包、頭皮ともに乾いた皮膚と比べ、湿った皮膚の方が浸透したミノキシジルが多い結果となりました。
出典：Angelo T et al., Dermatol Ther.,29(5):330-333(2016)より改変
ミノキシジル外用薬はいつ塗るのが良いか？という質問を患者さんからよく受けます。この研究はまさにその質問に対して、明確に答えを出していると言えるのでないでしょうか。
ミノキシジルは洗髪した後タオルドライをし、頭皮が少し濡れた状態で使用するのが浸透率を上げるテクニックであると考えます。
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※ミノキシジルはK＋チャネル開口薬で、 K＋が細胞外に流出することで細胞内のCa濃度が上がり、VEGFが増加することで毛母細胞を活性化すると考えられています。 出典：Li M et al., J Invest Dermatol.,117(6):1594-1600(2001)より改変 |
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※毛乳頭細胞に硫酸ミノキシジルを添加するとK＋チャネルが開いてK＋が細胞外へ流出しました。（色の変化；青→黄） |
※硫酸ミノキシジルと圧刺激を組み合わせることでK＋チャネルの開口が増強され、 K＋がさらに流出しています。（色の変化：青→黄） |
引用：18th European Hair Research Society（2018） 日本医大, メンズへルスクリニック東京, アンファー発表データ
ミノキシジル単独よりも圧刺激を与えた方が、K＋チャネルの開口した毛乳頭細胞が 増加しました。K ＋チャネルの開口は毛乳頭細胞を活性化し、発毛の作用につながることから、ミノキシジルを塗布してマッサージ（圧刺激）を加える事により効果が高まる可能性が示唆されました。
